・ストーリー
美雪は7月1日に転校してきた未来人と知り合う。学校内では素っ気ない対応だったが、放課後になると恋人のように付き合っていた。7月21日旧校舎が崩壊し、旧校舎の下敷きになっていないか確かめるため、未来人に渡された10年後の未来に行けるという薬を口にする。10年後の7月21日に自分の部屋にいた10年後の自分に未来人の無事と小説を書けたからあなたにも書けると言われ小説家になることを志す。そして、小説家になれた美雪は10年経った7月21日に自分を待っていたが、高校生の自分が現れず・・・。
・キャラクター
美雪・・・職業は作家。結婚しており実家に帰省中。
保彦・・・300年後の未来からやってきた未来人。小説に書かれていたこの時代に憧れてやってきたと言う。
林鈴子・・・偶然にも美雪と同じテーマと設定で小説を書いていた。
酒井茂・・・保彦と親しい間柄だったらしく、保彦に根回ししていた。
・背景描写
映画初主演の阿達慶演じる保彦は未来人とは思えないごく普通の高校生である。自分が開発したタイムリープできる薬により、時を翔けることができる設定である。学校の描写は意外と少なく、放課後の片田舎の様子が主に描かれている。原作はまだ読んでいないが、原作とセットだとより理解の深まる作品だと感じた。映画では表面的な表情の動きによる動的なものが多く、ドラマ的なシチュエーションが多く見られた。実写好きには見ていて好印象を与えると思う。
・音楽
主題歌はRin音の「scenario」である。この曲を聴いて映画とマッチしているなと直感で思った。
作詞に関しては、自分を『リライト』の世界観にそのまま投影して書き進めていきました。
「小説のページを捲るように」「1行1行文字を追っていくように」を意識して曲を作り上げているので、是非とも劇場で映画とともに主題歌も聴いていただきたいです。Rin音より
・テーマとメッセージ
青春の大事な時期に未来について考えることがあると思う。その時にもし未来が見えたら悩まずに過ごせるのにと思う心理を突いてくるもしもがテーマであった。しかし、その未来は自分で掴み取ったことに違いないのだから未来を信じて前に進むなら一緒ではないかとも思える。未来の自分が過去の自分に何か言うならなんだろうとタイムカプセル的な過去の自分へのメッセージを考えてしまうほどだった。難しく考えずに直感を信じればいいと思うよと共に本は若いうちにたくさん読んでおけよと自分だったら伝えたい。
・関連する映画
この作品で出てくる小説のタイトル「少女は時を翔けた」からジブリ作品の「時をかける少女」が連想された。実際に未来からやってきた未来人にタイムリープできる道具をもらって現在と未来を行き来するところは参考にしているように感じる。過去を変えれば未来をリライトできるかもしれないという主題に惹き込まれていくのが作品の魅力だ!また、同じ高校生時代を舞台にしているところから青春を懐かしんで恋やイベントがあり、忘れられない思い出として演出されているところに爽快感のある作品である。
コメント