「ルノワール」なにか不可解なものが漂っている正解のない映画

映画

2025年6月20日公開「ルノワール」この映画のタイトルは作中に出てくるルノワールの絵を主人公の少女がなんとなく飾ったからなのだが、このタイトルにする意図はよくわからない。

なんせこの映画はよくわからないままストーリーが進んでいく不可解な映画なのだ!

なにか事件が起こりそうで何も起こらない映画。観る者にこれは何だろうと不思議な気持ちを抱かせて嫌な予感がするも何とか生き延びてしまうそんな唯一無二の映画だ。

子どもの法を無視できるほど無邪気な心を大人たちが守らねばという1つの教訓めいたものを感じ取れた。

親が亡くなることを子どもが単純に悲しいと思うのかその心境を描いているような気もする。

まじないや手品に没頭するのは親が病気で亡くなるからこそ奇跡を信じる表れなのだろうか。

昭和の時代を描き写したものはどこかしら不健康なものが漂っている。

子どもたちの遊びには原始的なものが感じられ大人にはその行動が理解できない。それゆえに道を踏み外してしまう人もいるだろう。そういった子どもを守るために父親という役割があるのかもしれない。

家族とはなんなのか。子どもとはなんなのか。その本質を追求した映画とも言える非常に冒険的な作品だった。

このなんだかよくわからない状況に耐えうる力としてネガティブケイパビリティというものがあるイギリスの詩人キーツが残した言葉で陰性能力という意味だ。それはよくわからないものや負の感情をそのまま受け入れ、それに耐える力のことを指す。精神療法としても注目され、セルフコントロールや自分の受け入れ方として取り入れられている。

この映画を観て主人公の状況はまさにネガティブケイパビリティに当たるのではないかと思った。余命短い父親と母親の不仲と少女の心のやりどころを探している様は陰性能力が働いて行動しているように思えたのだ。

ちなみに、ネガティブケイパビリティは詩を作ると効果的とされ、悲しみを乗り越える力があるという。筆者も作詞に興味があり、作詞してAIに作曲してもらい完成した音楽を楽しむことを趣味にしている。

言葉の力を信用して書き出してみることもクリエイティブな生活を作るには大切なことなので、まずは生活を書き出してみることから始めてみよう!

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